Tax Fantasista

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シアトルがサンフランシスコに追いついた!?

タイトルだけ見ると良い話のようですが、実は所得配分の不平等さという点でシアトルがサンフランシスコに追いついたという話です。これは、イタリアの統計学者のコッラド・ジニが考案した一般的に社会における所得配分の不平等さを図る際に用いられるジニ係数という指標を元にしたデータだそうです。

簡単に言うとシアトル市のトップ20%の高額所得者が市全体の所得の53%を占めているとの事です。あんまりピンと来ないけど、サンフランシスコに追いつくってことは、結構やばいってことでしょうね。

この不平等さを無くすべく、シアトル市は最低賃金を15ドルにしたり、世帯所得が50万ドル以上の納税者には追加で税金を課すなどの対策を出してますけど、今のところは効果はあまり出ていない感じです。

ここ数年、シアトル近郊に他州から、特にカリフォルニアから移住してくる人が多いのもこの不平等を招いています。特にテック系企業のエンジニアが多く移住してきているようで、彼らは基本高給なのでこの不平等に拍車をかけているようです。

また、全米の主要都市の中でフロリダ州のマイアミやテキサス州のフォートワースを抑えて、2015年から2016年にかけて人口増加率でシアトルがナンバーワンという記事がありました。

シアトルの人口増加のタイミングを見てみると、戦後の1950年代のボーイングブーム、1990年代のマイクロソフトブーム、そして現在のアマゾンブームと、人口増加には地元企業の発展が深く関わっています。逆に1970年代にボーイングが8万人いた従業員をほぼ半分にしたのをきっかけに大きくシアトルの人口が減少しています。ちょうどその頃に、1907年から存在していたシアトルの名所の一つのパイクプレイス・マーケットを大きく改装し、現在の形になったそうです。

色々な視点からシアトルを見てみると面白いですね。