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Tax Fantasista

そんなに役に立たないアメリカの税務・会計についてちょこっとLOVE

Tech企業のFree Mealは本当にFreeなのか?

今更?感があるトピックですが、IRSが『2015年に対処すべきトップ300の問題』の一つにこれを挙げ、このTech企業のフリーミールは課税所得の一部じゃないのか!と言ったとか言ってないとか。

まず、給与、ボーナス、配当や利子収入など現金を受け取るものに関しては所得となり税金を支払わないといけないことはなんとなくわかると思いますが、会社が提供する福利厚生も例外を除き、基本的に課税所得に含むことになります。

福利厚生には、従業員、またはその家族への優待やディスカウント、その他の従業員手当てなど色々ありますが、今回は雇用主支給の①スナック、ドリンク、②食事に絞って話をしましょー。

 

①スナック、ドリンク

職場にあるコーヒーを飲んだり、ドーナツ食ったら税金を払わないといけないのか?
これは "De Minimis Fringe Benefit"と言われる例外規定により課税所得に含まれません。
De minimisとはラテン語で"of little importance"と訳され、ざっくりいうと、IRSも経理担当者もそんな誰がコーヒー飲んで、ドーナツ何個食ったかとか記録するのが面倒臭いし、そもそも大した金額じゃないから無視しよ。ってことです。

"De minimis"に該当するかどうかを判断する基準として、①頻度、②価格が重要となります。

Example A 会社にあるたけのこの里をたまーにつまむ。

これDe minimisです。

Example B 会社にある1杯200ドルの幻のコーヒーを毎日2杯飲む。

これ所得になります。(たぶん)

Example C 毎朝、会社にあるやっすいドーナツとコーヒーを朝食代わりに食う。

これ微妙...ドーナツとコーヒーの価格は安いけど毎日なので。

価格と頻度を巡っては見解が分かれますが、$100を超えるものはDe minimisではないという過去の判例があります。この3つの極端な例でもわかるように福利厚生を巡る税法はなかなか複雑なんです...

 

②雇用主が支給する食事

スナックやドリンクは常識的な範囲内であれば基本的に非課税であることがわかりました。

さて問題のフリーミールです。

税法上、以下の2つを満たすことが非課税の一つの基準となっています。

①業務用地内で支給されてる
②業務の都合上支給されている

①の業務用地内というのは、基本的に仕事を行ってる場所ということなんで、Google, Facebook, Twitterなど自社内に食堂があるのでここはおっけー。

②の業務の都合上というのが、すごく曖昧。状況によります。
税法には以下の状況は業務上の都合と見なされるとあります。

  • ランチ中に緊急呼び出しの可能性がある(お医者さんなど)
  • 業務の性質上、ランチ休憩が短い(30分~45分)
  • 近くに適切な時間帯にちゃんとしたものが食べれるレストランが少ない(近くにあるレストランに結構失礼)

僕の訳し方が曖昧なのかもしれませんが、税法といっても線引きが難しいですね。

詳しくはわかりませんが、Googleに関して言えば、常に緊急呼び出しの仕事というわけでもなさそうだし、業務の性質上も1時間ぐらいランチ休憩とれるっしょ。でも近くにちゃんとしたレストランがあまりないので、結局込み合って業務に支障が出るので最後のは当てはまるのかも。

そもそもフリーミールとDe minimisのスナック、ドリンクの違いも曖昧やし、本当に複雑です。

結局のところこれは、

IRS『これ報酬の一部やん?』

Tech企業『いやいや、外に食べに行くと業務上支障が出るので、社内でフリーの食事を提供してるだけだもーん。』

の構図です。

IRSとしてもこれが業務上の都合ではなく報酬です。っていうTech企業がぐーの音も出ないような決定的なものがないからチャレンジできないんだろーなー。あとここら辺のTech企業は少なからずアメリカの経済支えてるしIRSも変に行動できないなー。

変な話、フリーミールがなくなったらその分、従業員の給与あげないといけなくなるから、またさらにここら辺がバブっちゃうね。

あー嫌だ。